simpleA記

馬にふつまに 負ほせ持て

ゴールキーパーのお仕事

引き続き、門外漢なサッカー話でもしましょ。


サッカーのチームには、ヘンテコな人がひとりいて、その人を「ゴールキーパー」と呼んでるらしい。なんでヘンテコなのかっていうと、この人だけ、(堂々と)手を使っていいから*1。この「ゴールキーパー(Goal-Keeper)」という人は、こんな感じ(http://vision.ameba.jp/watch.do?movie=103595)で、ゴールを守る仕事をしてるらしい。


当然のことながら、ゴールキーパーが忙しいチーム、ってのは、あまり良いチームじゃない。


サッカーの守備ってのは、ゴールキーパーひとりがやってるわけじゃーなくて、その他のチームメンバー10名と「一丸となって」守ってるわけ。だから、普通は、侵入者がゴールキーパーのところへ到達するまえに、そいつは10名の守衛によってボコボコにされていなくちゃいけない。


そんな感じで、あちころに仕掛けたトラップをすり抜けてきた「すげー奴」だけが、最後にシュートを試みて、それをゴールキーパーがキャッチできるか否か、ってのがサッカーという勝負なわけ。なので、ゴールキーパーが忙しいってのは、守備が「一丸となって」ない証拠であって、あまり良いチームじゃない(と思うの)。


ただ、今日は「一丸」の話じゃーない。


今日たまたま言いたいのは、「ゴールキーパーのホントのお仕事ってのは、実は、飛んできたボールをキャッチすることじゃなーいはずよ」ってこと*2


じゃ、ゴールキーパーは主に何してんのかっていうと、敵がシュートを試みる前に諦めさせる仕事(和解交渉)をしてる(んじゃーないかと思う)。


ゴールキーパーはね、試合中、ずーっと、敵に対して、次のようなメッセージを送り続けてる。

そっからシュートしても無駄だよーん。どこを狙ってシュートしても、僕はばっちりキャッチしちゃうからね。


でも、試合中、ずーっと、こんなことを大声で叫んでたら、疲れちゃうでしょ。だから、ゴールキーパーってのは、その立ち位置*3や構えをシグナルとして、敵に静かなメッセージを送り続けるわけ。


普通なら、このメッセージを受け取った敵は、シュートを諦めるんだけど、メッセージがうまく届かなかったとき、つまり、シュート前に敵と和解に至らないとき、敵はシュートを試みてきて、ゴールキーパーはボールを必死でキャッチしなきゃならん。


最初の方で「ゴールキーパーが忙しいチーム、ってのは、あまり良いチームじゃない」って書いたけど、付け加えると、「忙しくボールキャッチをしてるゴールキーパー、ってのは、あまり良い選手じゃない*4」ってことになる。


念のため、言い換えをしておきましょ。私たちは普段、火の元の始末をちゃんとするでしょ。この当たり前のことをしくじったとき、火災は発生し、消火器で消したり、非難避難したりしなくちゃならんわけ。たとえ無事に非難避難できたとしても、そのこと自体はほめられたことじゃーない。悔やまれるわけさ、火の元さえ始末してれば、とね。


ゴールキーパーも同じで、ボールをうまくキャッチできたからって、手放しでほめるわけにはいかんわけさ。シュートを打たせるな!和解に持ち込め!これが原則なんじゃーないかと思うわけ。


ってなわけで、結局何が言いたいのかって言うと、「忙しそーに動き回ってると、目立つし、仕事をしてるよーに見えるんだけど、ちょっと待って。世の中には、何もしてないじゃん、ってことが、かえって、仕事をきっちりこなした結果だ、ってことが多々あって*5、そういう人たちのお仕事もちゃんと評価してあげましょ」ってこと。

*1:しかも、いつもひとりだけ違うユニフォーム着てるし

*2:(注意)語弊および歪曲あり

*3:素人的には、これが一番重要なのかな、と想像したりするわけよ

*4:たとえ、それがファインプレーだったとしても、いや、むしろ上記の流れからすれば、ファインプレーであればあるほど、まずいじゃーないかなーと思う春

*5:例えば、国防、子の成長を見守る親などなど