1万年メディアを探す
デジタル・データを長ーく保存しましょ、という場合、(日本語で)読むべき古典のひとつはこれなわけ。
『長期保存のための光ディスク媒体の開発に関するフィージビリティスタディ』
http://www.dcaj.org/h17opt/17opt_youshi.pdf
立派な解説は、こちら。(こちらはぜひ目を通そー)
『DVDは百年もつか?』
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/NPC/20070720/277930/
まぁ、ごちゃごちゃ書いてあるんだけど、要はこういうこと。
上述、立派な解説より拝借
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/NPC/20070720/277930/3s.gif
ってなわけで、例えば、赤くなっているDVD-RWってのは、温度25度、湿度80%で保存すると、「45〜49,000年」もつらしい。
フツーに考えれば、「45〜49,000年」ってのを見て、なんて寛容な幅なんだろーと思う(かも)。45年なの?それとも49,000年なの?これは、よーく読めば分かるんだけど、あるメーカーの製品は45年くらいで、他のメーカーのものは49,000年くらい、ってな感じ。さらに注意書きを読んでみると、49,000年もつかもよ、というディスクは、寿命は長いかもしんないけど、他に問題を抱えてるらしい。ダメじゃん。おいしい話はそうそうないのね。
そんな些細なことはさておき、今日は違うところに注目しましょ。メーカーによって寿命が違うってことも分かったし、もちろん、同じメーカーの同じ製品でも、個体差*1ってのがあるのも想像できる。
そーんなディスクの個性とは別の次元で、寿命の長短は、保存する温度に左右されるわけ。
このグラフは少しヘンテコなんだけど、右へ行くほど温度が低くくて、上へ行くほど寿命が長い、と考えて。右肩上がりの青線が示すよーに、低い温度で保存しておくほうが、より長く保存できる、ってわけ。
ってなわけで、今日のとこは何が言いたいのかって言うと、「万年保存を考えてんだけど、そんとき重要なことは、メディアの寿命。でもメディアの寿命ってのは、DVDとかのディスクで話をすると、そのディスクそのものの品質がもちろん大切なんだけど、それと同等か、それ以上に、保存する温度も大切なんよ。つまり、「何に」保存するのか、ってことと同時に、「どこに」保存するのか、ってことをちゃーんと考えてね。でも、家で焼いたDVDを冷蔵庫で保存するってのは、短絡的よ。まだ、北海道で保存しよう、という発想のほうがまし。次回はそのあたりをみてみるかもね」ってこと。
参考しましょ:
http://q.hatena.ne.jp/1089289759
http://web.archive.org/web/20080210111730/http://www.asahi.com/business/update/0209/TKY200802090125.html
(2番目が文字化けするかもしれないので、エンコードで日本語EUCってのを選びましょ)
さーて、科学冒険に戻りましょ。現在7巻目。この先、どーなっちまうんだ!
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*1:例えばDVD-RWを100枚買ってくると、100枚ぜーんぶが良い製品ってわかじゃない。平均して45年もつよって言われてる製品でも、1年で駄目になっちゃうもんも出てくるし、逆に奇跡的に1,000年もっちゃうのもでてくるかーもしんない、ってことね。