そもそも、オープンアクセスって何よ?
YSDなKeita Bando(id:keitabando)が、昨年あたりから、熱にうなされたかのごとく、「オープンアクセス」とか言ってるけど、一体全体、オープンアクセスって何よ?分かりそーで、分かりにくいカタカナを使わんといてー、って思わない?
語弊ありでシンプルに言えば、オープンアクセスというのは、「誰でも(無料で)使うことができる」って意味。それだけ。例えば*1、
近所の公園、普通の道路、空気、海、公衆トイレ
などは、「オープンアクセス」なんだけど、
ディズニーランド、高速道路、酸素バー、プライベートビーチ、オアシス@akiba
などは、「オープンアクセス」じゃなーい。まとめると、
オープンアクセス ⇔ クローズドアクセス*2 近所の公園 ⇔ ディズニーランド 普通の道路 ⇔ 高速道路 空気 ⇔ 酸素バー 海 ⇔ プライベートビーチ 公衆トイレ ⇔ オアシス@akiba
という感じで、普通に考えれば、区別つくでしょ。(あなたの身近に「オープンアクセス」な例を見つけてみましょ。)
ところが、最近、巷で「オープンアクセス」って言うと、
オープンアクセスとは、主に学術情報の提供に関して使われる言葉
ってな感じになってしまうらしー。
つまり、Keita Bandoは、「公衆トイレ ⇔ オアシス@akiba」の話をしてるんじゃーなくて、学術情報がうんちゃらかんちゃら、という話をしてるらしい。そんで、学術情報がオープンアクセス云々っていうのは、畢竟、論文の話らしく、論文が「誰でも(無料で)読むことができるかどーか」ってことなの。
では、論文みたいなものが「誰でも(無料で)読むことができる」なら、良いことづくめで、害はなさそーなんだから、どんどんやればいーじゃん、と思うんだけど、そーは問屋が卸さない。
まぁ、ごちゃごちゃあるわけだけど、最大の問題は、お金にまつわることなわけ。シンプルに状況をまとめると、「論文をインターネットで無料公開するって言うけど、その維持管理費は、誰が負担するの?」ということ。
そんで、この維持管理費ってのは、サーバー代、ソフトウェア代、サーバーを管理するエンジニア代とかだけでなく、論文がすばらしいものかを判定する査読代までも含んだり、含まなかったり。
なので、「無料公開、いいね、ぜひやろー!」と言いつつも、「誰が費用負担するの?っていうか、何が費用なの?」ってところで、延々と話は続くわけ。よくある話。
ってなわけで、結局何が言いたいのかって言うと、「オープンアクセスってのは、論文に限らず、公園だってトイレだって、結局、費用負担の問題になるわけ。そんでコンビニが(様々な問題を抱えながら)無料でトイレを提供してるよーに、ネット上には、論文やドキュメントの共有みたいことを無料でできるサイトがちらほら*3いるわけ。こういう試みが、うまく学術界と絡み合うことで、何か良い方向が見えてくるんじゃーないかと思って、昨年、オープンアクセスナイト(http://d.hatena.ne.jp/keitabando/20081015/)というものをやり、ついでにオープンアクセスデーってなものをおまけにやったわけ。今年も、ナイトだけでも、ちゃんとやりますので、みなさん来てね」ってこと。
(ちゃんと、オープンアクセスについて知りたい人は)
まず、こちらを一読して、コンビニがトイレを無料公開することにまつわる諸問題を理解しましょ。
http://sagisou.sakura.ne.jp/~sakuchin/kazumi/08/54.html
続いて、こちらで準備体操。
http://www.slis.keio.ac.jp/~mine/OA/brief-ja.html
最後に、辞書を片手にこちらへGo!
http://www.earlham.edu/~peters/fos/overview.htm