simpleA記

馬にふつまに 負ほせ持て

ヘンテコなものを見て感じる違和感は、とてーも大切なシグナルなの

何でか知らんけど、急にみんながマスクを欲しくなる。欲しいと思う人が増えると、値段が上がる。

各地の薬局、ドラッグストアなどでマスクの品薄状態が続くなか、インターネットオークションで、マスクの値段が急騰している。薬局などで購入できなかった消費者が殺到しているとみられ、なかには元値から10倍に跳ね上がった商品もでている


http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/090520/sty0905201039004-n1.htm


欲しい人(需要)が増えれば、値段(価格)は上がる」ってのは、どうやらホントらしい。


それでは、経済学の教科書をのぞきましょ。


上図は有名な「需要曲線」という代物です。


http://www.kabu-gakkou.com/2005/11/post_22.html

と、ありますが、グラフを見る限り、需要が20から50に増えたときに、価格が100から40に減っています。今さっき、需要が増えれば、価格は上がるって確認したばっかりじゃーないですか。少し変テコじゃーありませんか?*1


需要曲線とか供給曲線ってのは、比較的世に出回ってると思うんです。しかーし、よーく見るとヘンテコなんよ。でも、(後で、説明するよーに)間違ってるわけじゃーなくて、そこに歴史が刻まれてたり、見ていく順序が指定されていたりするだけなの。


ってなわけで、結局何が言いたいのかって言うと、「ヘンテコなものを見ると、普通は、間違ってる、と思うわけ。でも、あなたが「そのヘンテコなものの歴史」を分かってないだけだったり、あなたの常識が揺さぶられてるだけかもしんないの。ヘンテコなものを見て感じる違和感は、とてーも大切なシグナルなの。あなたの周りにヘンテコなものや人を探しましょ。そんで、その違和感が消えるまで、そのヘンテコな歴史を想像し、理解してみましょ」ってこと。



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(なんでか、が気になる人のために*2

模範解答としては、3つのことを説明しなくちゃーならん(らしい)。


まず第一に、

需要曲線は「・・・ある商品・サービスが何円の場合、それをどれだけ欲するのか」を・・・グラフ化したものです。


http://www.kabu-gakkou.com/2005/11/post_22.html

というわけで、このグラフは先に価格を見てから、それに対応する需要(量)をみなくちゃーいけないよ、ってことを説明する。今回の違和感の発端は、先に需要量を見てから、価格を見に行こうとしたから、なんよ。


つぎに、

(1)「価格が上がれば需要量は減る。」
 これは・・・需要曲線上の移動をいっております。
(2)「需要が増えれば価格は上がる。」
 これは需要曲線が上方へシフトすることをいっております。
(1)と(2)は別のことを言っているのに、これを混同する人がいます。


http://okwave.jp/qa3655803.html

という感じで、需要曲線上の移動と、「需要曲線のシフト」を区別する。ただし、kumayokoさんの(2)は、少し変えたほうが良いかーもしんない。

(2)「需要が増えれば価格は上がる。」
 これは需要曲線が[右方へシフトした結果、供給曲線との交点が]上方へシフトすることをいっております。

これを図示すると、


http://www.kabu-gakkou.com/jyuyou_kyoukyuu_6.gif

というわけで、株の学校の説明が正しいと思うわけ。


これで終わっちゃーいかん。


最初に確認したよーに、価格(縦軸)を先に見て、そのときの量(横軸)を見ていかなくちゃならんらしーんですが、やっぱり変だよね。私たちはグラフを見るときに、普通は、横軸を先に見て、それに対応する縦軸をみるよ。


なんでそんな変テコなことするのか?という部分を説明しなくちゃ、寝れない。
一番シンプルに説明すれば、

需要曲線と供給曲線を用いた分析では、マーシャル以来の伝統により価格を縦軸に取る。


wikipedia:需要と供給

ということで、単なる伝統です。ただ、興味があったり、余力がある人は、マーシャルって人がなんで、価格を縦軸にしたのかってところを探ってみると、暇つぶしになりますよ。(きっと)*3

*1:実は、この問題は、某K都大学の大学院の入試で、はるか昔に出たことがあるらしーんです。そんで、そん時の正解率が、あんまし良くなかったらしーんです。(また聞きですんませーん)

*2:知っててもしょーもないんだけどね

*3:ちなみに、私の卒論は、このことについて書いたかーもしんないよ