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simpleA記

馬にふつまに 負ほせ持て

conspicuous by its absence

シンプル PR


私は英会話学校に行ってます。よくね、「そんなに話せるんなら、もう習う必要ないんじゃない?」って言われるんだけど、それはまったく違いまーす。例えば、プロ野球選手に向かって、「そんなに野球うまいんだから、もう練習する必要ないんじゃない?」とは言わないでしょ?simple Aも、日々英語を話して仕事してるんで、いわゆるプロ英会話erのイチミなわけ。だからこそ、練習は続けないといかんのです。覚悟が違うんですぅ。




さて、そんな私の英語の先生は、この人。デイブさん*1


週に1回、40分くらいの授業。クラスには、私のほかにもう一人いるんだけど、その人はとっても忙しい人。なので、たいていの授業は、デイブさんと私のタイマン*2


40分くらいの授業で何してんのか?っていうと、ずーっと話してんの。銀座のクラブの話から、日本のサヨクについてまで、幅広ーい話題をただひたすら話すの。その途中、デイブさんが、「こんなフレーズ知ってるか?」という感じで、会話の中で使えそうなフレーズや単語を教えてくれる。デイブさんは、たーっくさん言葉を知ってる*3ので、毎回、いくつかの全く知らないフレーズに出会うことができる。


そんな感じで、simple Aの英語は日々補強されていて、デイブさんは強力な助っ人外人というわけ。すごく感謝してんだよ。週末の飲み仲間だしね*4


そんでね、デイブさんがどんなフレーズを教えてくれるかって言うと、例えば、「conspicuous by its absence」というもの。はじめ聞いたとき、「conspicuous」も「by」も「its」も「absence」も単独では意味が分かったので、何となく意味が分かるよーな、分からんよーな状態。なので、デイブさんに、フレーズの説明をしてもらった。


すったもんだの末、理解できた意味は、「それがないことで、かえって気になっちゃう」ということらしい。*5


さて、世間一般的に「シンプルにする」というのは、畢竟、「何かを削る」ということに他なりませぬ。削りに削った挙句、残ったものが目立つ(conspicuous)というのは、誰でもが分かること。例えば、Google.comに行って、真ん中のあたりにちょろっとボックスとボタンだけがあれば、どー考えても、そこに目がいくでしょ。これが、ひとつの「シンプル」だろーと思います。でも、これは、「conspicuous by its PRESENCE」なんです。「そこにポツンとあるからこそ、気になっちゃう」というわけです。


ところが、simple Aは、「シンプルにする」ために、削りに削った挙句、消え去ったものが落としていく「残り香」を大事にするわけ。例えば、名刺には普通、その会社がやっていることがあれこれと書かれている。うちの名刺みたいになーんにも書かれてないと、「simple Aってのは、何する会社ですか?」と聞きたくなる(かもしれない)。下手に「経営コンサルティング」なんて書いてあったら、あーそーなんだ、と言って、それっきりかもしんない。つまり、「本来書かれていると思われてるもんが、書かれていないがために、かえって、気になっちゃってる」状態、「conspicuous by its absence」なんじゃーないかな、と。


とまぁ、あれこれ書いてみたんだけど、要するに、「シンプルにすることの意味のひとつに、(逆説的に)抜け落ちているものに注目させる、ということがあると思うんよ。これは2通りの使い道があって、ひとつは対外的に、自社の注目してもらいたいところをわざと欠落させておいて、そこに注意を誘導することができるかもしんないよって道。もひとつは、社内のあれこれをシンプルに保っておくことで、ホントに必要なものがいとおしく思えてくる、ってな道。いずれにせよ、これがsimple Aのシンプル道でーす」ってこと。

*1:4月撮影

*2:死語?

*3:母国では、政治家だったらしい。

*4:今週の金曜は、例の津田沼のテントバー集合!http://d.hatena.ne.jp/simpleA/20080608#1212881405

*5:正確な語源や意味に興味がある人は、こっちを参照。http://www.answers.com/topic/conspicuous-by-its-absence