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simpleA記

馬にふつまに 負ほせ持て

ジャズとマーチ、荒野と仲間


シュッポロまであと1週間。シュッポロ宣言(http://d.hatena.ne.jp/elmikamino/20080721/1216650843)も出され、いよいよ、だよーん。最後の1ヤードで、やたらと熱くなるのが体質なの。そんで、当日は、ぬぼーと過ごすの。


(以下はぜーんぶ五木寛之小説全集〈第4巻〉青年は荒野をめざす (1979年)から)


本当のジャズの道は、独りきりで歩いて行く道よ。誰も歩いたことのない、危険な荒野へ、楽器だけをたよりに踏み込んで行くんだわ。(p.32)


もっと自分を強く押し出さなきゃ。弱い連中を押しのけてでも自分を主張するのよ。ニューヨークじゃ、それでなくては生きてゆけないわ。あの街でプロとしてやってゆくためには、自分以外の人間はみんな敵だというくらいの覚悟がなくちゃ駄目だということを、よく覚えておくことね(p.225)


だが、マーチはそうではなかった。(p.173)


足並みをそろえて歩く。吹く。叩く。皆でそろって進む。そして、行進を眺めて熱狂する人びと、後を追いかけて走る子供。そして犬。お祭りだ。皆がそろって楽しみ、進む。どこへ進むのかしらないが、そこには − えーとなんといえばいいのか、交流とか連帯とかいった感覚が生まれてくる。個人の孤独の壁が破れる時がある。その時人間は何ものかになる。もっと自由な、もっと強い何物かに。行進のブラスバンドはそのための合図だ。わかるかい、私の言いたいことが。あの行列と一緒に歩くとき、私たちは子供になるんだ。そこに何かがあると思えるのだよ。だからきみはブラスバンドでペットを吹くことを、いやがってはいけない。あれは良いジャズの勉強になるはずだ(p.166)


きみも良いミュージシャンになり給え。そのためには、音楽を信じ過ぎてはいけないよ。(p.116)


いいかね、私は美しい音楽は美しい心からしたたり落ちる音だと信じていた。だが、実際には、・・・汚れた手からでも、感動的な音楽は流れるのだ。その残酷さが私を絶望させたのだった。(p.115)


どんな人間だって一度は[でっけー]ことを考えるもんだ。そいつが年をとるにつれ少しずつしぼんでゆく。そして最後には、あれは単なる妄想だったと思うようになる。だが、おれたちはそんな月並みな生き方はよそうぜ。たとえ実現しなくてもいいから、できるだけでかいことを考えてみよう。やれるかやれないかは試してみなきゃ分からないんだ。(p.233)


ソ連極東船舶公団船バイカル号は、今、船体をかすかに震わせながら、出航を待っていた。(p.7)


ってなわけで、結局何が言いたいのかって言うと、「自分の才能だけでは、音楽の世界は征服できないわ。人間関係をコントロールする技術と、セルフ・プロモーションの能力を軽視してちゃ一流になれない。(p.201)シュポ!シュポ!」ってこと。