新聞電子化あれこれ
新聞電子化が騒がしくなってきたでしょ。
坂ちゃんも大騒ぎ。
http://d.hatena.ne.jp/keitabando/20080706/1215291641
なので、今日は、古ーい新聞をスキャンして、オンラインに載っけることについて、あれこれ話しましょ。（梅雨明け前なので、シンプルに）
The $341,424 grant will be used to digitize 100,000 pages of Washington state newspapers.
ってなわけで、昨日のワシントン州政府に関する記事だと、「10万ページをスキャンして、オンライン載っけるために、34万ドルの補助金ゲットー！」とのこと。まぁ、この規模で、この予算、フツーと言ったところ。
ただし、10万ページってのが、どんくらいの規模かは、考えてみよー。例えば、仮に1個*1の古い新聞って4ページくらいだとするでしょ。そーすっと、25,000個の新聞でしょ。朝刊しかないと考えて、1年が365日なのだと信じると、ナンだよ、たった68.5年分か。スキャン対象の新聞が10種類あったとすっと、1種類の新聞あたり、7年くらいのもんしか電子化できないんだな、これが。
そんなことはさておき、実際の現場はどんな感じかって言うと、
"As many know, newsprint deteriorates quickly," Rudeen said. "Since they are considered to be an ephemeral medium, newspapers often are not printed as carefully as books or magazines. The pages are large, the print is tiny and the ink smudges. Our oldest newspaper in Washington was probably 100 years old before it was microfilmed, so there are lots of stains, faded ink and torn pages.
ってわけで、「知ってると思うんだけど、印刷された新聞ってすぐにダメになっちゃうじゃない？新聞って、結構、使い捨て感覚でしょ、だから、本や雑誌と比べると、テキトーに印刷されちゃうのよね。1ページはやたら大きいし、そのくせ、文字は小さいし、さらにあちらこちらにインクのにじみ。もー参っちゃうわよー。ワシントン州に残ってる新聞で、一番古ーいもんは、マイクロフィルム撮影を行った段階で、すでに100年くらい経ってたのよ。だから、しみだらけ、インクは消えかけちゃって、ページはびりびりなのー」って状態らしー。
さらに、
"Much of the microfilm that the State Library now holds was created 50 years ago, before there were acknowledged standards for microfilming," Rudeen added. "Given the lack of space, very few libraries kept the printed copies of newspapers after microfilm was created."
ってわけで、「100年くらい経ったものをマイクロフィルムに撮影したんだけどー、その撮影じたいも、50年くらい前にしたの。当時ってさ、まだ、マイクロフィルム撮影のルールなんて、あんまし決めてなかったので、みんなテキトーよ。じゃ、紙の新聞が残ってんのかって言うと、マイクロフィルムに撮影したし、置き場にも困るし、ってことで、捨てちゃったんだよねー」と困ってる。
このワシントン州の電子化した新聞を見てやろーという勇者は、http://www.secstate.wa.gov/history/newspapers.aspxへ行こう。Djvuっていうプラグインが必要なので、ちょいと不便だけど、みてみればー。上のRudeenさんがボヤいている「シミ」がどんなもんか、分かるかもよ。
ってなわけで、結局何が言いたいのかって言うと、「今は新聞電子化ホットなの。しかし、ホットだってことは、「材料出尽くし」なので、もうオイシくない。次行きましょ、次。」ってこと。
参考にね：
http://www.scribd.com/doc/3255540/simpleR065r0
*1:単位をよー知らんけど。1部って数える？
