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simpleA記

馬にふつまに 負ほせ持て

ヘンテコな名前のルーツをたどる

合同会社


*1


合同会社simple Aの金城でーす」って言うと、いまだに、「なんじゃー、その合同会社ってのは!」ってな話になる。(ついでに、「あんたは沖縄出身?」てなことも聞かれる。ちなみに私は生まれも育ちも関東なんだけど、祖父が沖縄出身なので、「沖縄三世」ということになります。どうぞ、よろしく。)


これまで、いろーんな人に話してきたのは、

  • 合同会社のメリット/デメリットとは・・・・」
  • 合同会社を作ろうと思ったら・・・・」
  • 合同会社ってのは実はアメリカで・・・・」

ってな3つのこと。*2


でも、そろそろ、一巡したので、みんな聞き飽きたよね?
ならば、次行きましょ、次!


自分で言うのもなんだけど、「合同会社」って名前、ちょいとヘンテコだよね。そんなわけで、今日は、「合同会社」って名前はどっから来たの?、って話。


こういうときは、専門家に聞きにいきましょ。法制審議会の会社法部会ってなやつ。
http://www.moj.go.jp/SHINGI/kaishahou_gendai_index.html


ホントはぜーんぶ読んで欲しいけど、そんなことススメると、また某税理士さんにお叱りをうけそうなので、とりあえず、以下の解説だけ読んで、あとは皆さんの「本業」とやらに専念してくださーい。


この法制審議会とやら、たーっくさん話し合いをしてるみたいだけど、ここで一番大切なのは、「第27回会議(平成16年7月21日)」だよーん。さっそく、会議風景でも覗きに行きましょ。冒頭、

第3部,第1の1でございますが,この部分についての星印は,要するに新たな会社類型の名前について,例えば「合同会社」ということとしてはどうかということをお諮りする以上の意味合いのものではありません。もとより,新しい制度,新しい概念についての名称は,最終的には法制マターでありますから,なかなかこの場でこのように決めたからといって維持することができるというものではないところもありますけれども,一応このような名称をつけさせていただくということについての見通しもないわけではないということもありまして,お諮りする次第でございます。

というわけで、現代日本語に翻訳すると、「合同会社」って名づけたんだけど、誰か何か文句あるー?」ってこと。


実はこの瞬間、史上初めて「合同会社」って言葉が出現*3したんだよ。これは、この日以前の議事録見ればすぐ分かるんだけど、これまでずーっと、新しい呼び名は決まってなかったから、「LLC*4」と表現してきてたんだよ。例えば、1ヶ月前の第23回会議(平成16年6月2日)を見てみよー。いたるところで、「LLC」って言葉がでてるでしょ?(もし検索するとしたら、「LLC」と全角で書かれてるので注意ね。)でも、「合同会社」ってのは出てこない。*5


さらに、合同会社命名の謎を探るため、ちょいと長いけど、その後を引用*6しときましょ。途中、適宜「合いの手」入れますので、みなさんもご一緒に。

次は,第3部です。「合同会社合資会社・合名会社関係」でありますが,第1の1であります。


ここは名称でありますが,「合同会社(仮称)」というふうに書いてありますけれども,これについて何か御意見ありますでしょうか。これは,最終的には法制局と詰める問題だというふうに事務局から説明がありましたが,何かこの際御意見を承りたいと思います。いかがでしょうか。


○○幹事は,前から名称につきまして何か御意見をお持ちのようでございますが。


私自身がそれほど定見を持っているわけでもないのであれ(どれでしょ?金城注)なんですけれども,できればカラフルな名前があったらよろしいのかなというふうに思っておりまして,あえて私の意見を述べさせていただければ,例えば「契約会社」(たしかにカラフルだが、・・・金城注)とか,そのあたりの方が実体をあらわしているのではないだろうかというふうに思いますけれども,ただそれもそんなに魅力的な名前とも必ずしも言えませんので,特にこだわるものではありません。


ほかに,御意見ありますでしょうか。


むしろ質問なんですけれども,何で「合同会社」という名称を選ばれたのか,その理由を伺った方が,適切な理由であるということになるのかどうかがちょっと……。どういう理由で「合同会社」という名称を選ばれたのか,御説明いただければと思いますが。何かあるのですか,積極的な理由が。(ナイス、つっこみ!金城注)


別に積極的な理由はないのですけれども,規定の共通性という意味では合名・合資会社と共通するものですから,並びの問題として頭は「合」だろうと。(びっくりな論理展開!金城注)そうすると,あと組合せの言葉として単語になり得る言葉というのがそうたくさんはないものですから−−「合名・合資」という,多分現代では使えないような用語が並んでいるのですけれども−−それに加えて新たな用語を作出する気力もあれ(どれ?金城注)もないものですから,ということで,「合同」ぐらいでいかがかなという話なのです。(そーか!「ぐらい」だったのか。金城注)


私も別に名案があっての発言じゃないのですけれども,前にこの部会でたたき台の段階で審議したときだったと思うのですが,定款に社名を表示するときに英文で表示をしたいというときに,英文にした場合に欧米人からも分かりやすい訳,それができるような名称というのが望ましいのではないかという御意見がたしかあったと思うのですが,その点は「合同会社」を英文にするとどういう文章になるのでしょうか。("together company"とかでいいんじゃない?金城注)


何か,そういうことを考えてございますか。


やはり定款作成のときに英文表示どうするかということは,ちょっと関心の対象になると思います。


英文表示の問題に関していいますと,別に株式会社も「株式会社」を英文にするわけではないですよね。(たしかに!金城注)


国際的に「limited」云々(云々?金城注)というのがありますからね。


株式会社でも「stock corporation」とは言わないわけで,そこは別に合同会社でも同じ問題ではないかと思うのですけれども。


何かほかに御発言ありますでしょうか。では,特に積極的な御意見はないようなので,事務局と法制局でなおお考えいただきたいと思います。(おそらく予定通りの展開だね。金城注)


先ほどの○○幹事と今の○○関係官との間(えっ、間???金城注)をとると,「合意会社」ということぐらいしか思い浮かびませんけれども。「agreement」の「合意」。(単なる語呂合わせ?ならば、「合格会社」("Successful Company")ってのはいかがでしょ?金城注)


それでは先に進ませていただきます。(えっ?「合意会社」って案は無視?金城注)


というわけで、結局何が言いたいのかって言うと、「合同会社って名前のルーツをたどってみれば、なんてことはない。「合資」「合名」と来てるので、「合○」が来れば3つ揃って「ツモ!」。んで、辞書見たら、「合」を使った二字熟語はそんなたくさんない。極めつけは、気力もない、アイデアない、ということで,仕方ないから「合同」でいいや、というのが名前の由来だよ。会社法って意外におもしろそーでしょ?まぁそれにしても、法制審議会の会社法部会ってのは「弛んだ雰囲気が漂ってる」と思うんだけど、皆さんはどう思う?」ってこと。

*1:あくまで、事実に基づいたフィクションですので、関係者の方、目くじら立てて怒らないでくださーい

*2:模範解答はこちら。http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/SMBIT/20051213/226153/?ST=system

*3:もちろん、正確に言うと違うよ

*4:それか、「新しい類型」ね

*5:ということで、2004年7月21日が「合同会社」の懐妊日。もちろん、出産日は、2006年5月1日ね。参考までに、自称合同会社第1号はhttp://www.studiofake.co.jp/など、自称合同会社第1号に定款作成をサポートをした行政書士はhttp://www.manc.jp/など。その真偽はここで問わず。

*6:見やすくするために、若干改行とかしちゃいますが、許してねー