simpleA記

馬にふつまに 負ほせ持て

月並みとは何か?

どんな人間だって一度は[でっけー]ことを考えるもんだ。そいつが年をとるにつれ少しずつしぼんでゆく。そして最後には、あれは単なる妄想だったと思うようになる。だが、おれたちはそんな月並みな生き方はよそうぜ。たとえ実現しなくてもいいから、できるだけでかいことを考えてみよう。やれるかやれないかは試してみなきゃ分からないんだ。(五木寛之小説全集〈第4巻〉青年は荒野をめざす (1979年) p.233)


http://d.hatena.ne.jp/simpleA/20081201

とは言ーつつも、一体全体、「月並み」っちゅうのは何じゃら?


正岡子規は、こう申す。

月並調に落ちんとするならば月並調に落つるがよし、月並調を恐るるといふは善く月並調を知らぬ故なり、月並調は監獄の如く恐るべきものに非ず、一度その中に這入(はい)つて善くその内部を研究し而して後に娑婆(しゃば)に出でなば再(ふたたび)陥る憂(うれい)なかるべし、月並調を知らずして徒(いたずら)に月並調を恐るるものはいつの間にか月並調に陥り居る者少からず

http://www.aozora.gr.jp/cards/000305/files/1897_18672.html の (四月二十二日)を見よ!

というわけで、

自分の生き方っちゅうもんが、月並みかどーかって悩んだってしかたあるめぇ。月並みな生き方でもしてみにゃきゃー、月並みならぬ生き方なんてもんは、わかりゃせん。

だって。


ということは、シンプルに考えれば、月並みに生きてりゃ、それでええ、ってことだね。


でけーとか、ちいせーとか、ってのは、あんまし、関係ねーってことだね。