simpleA記

馬にふつまに 負ほせ持て

アメリカでの最大の誤算


日本に帰ってきて、約半年が経ったよ。この半年何してたかって言うと、ただひたすら、いろんな人と会って話をしてた。おかげさまで、いろーんなお友達できたよ。これからも、仲良くしてね。


さて、今日は、「集まり」について話しましょ。


2003年に渡米したんだけど、そんとき、「サンフランシスコ周辺にいる日本人ぜーんぶと知り合いになる」って目標を持った。当然、みんなバカにして、「そんなの無理だよー」と言った。最初の数ヶ月が過ぎると、周辺の反応が変わった。「もしかして、こいつ本当にやっちゃうかもしんないな」って感じ。ところが、当の本人は「こりゃ、無理だわ」って内心思い始めた。


目標に向け何してたかって言うと、日本人が来そうな「集まり」に、片っ端から参加してみた。時間の許す限り、みーんなに声をかけて、話した。いろいろ調べてみると、サンフランシスコ周辺では、毎月7〜8種類の「集まり」があったので、1週間に2回くらいのペースで参加してたことになる。(車で2時間が守備範囲)(それに加えて、個人的なパーティみたいのがちょくちょく。オフィスの近くで、ランチやカフェってのは、日常茶飯事。)


おおよそ3ヶ月もすると、そのいろんな「集まり」に出てくるメンバーの半分くらいは、「すでに知ってる人」ってことになる。どの「集まり」に行っても知り合いが半分くらいいるってのは、周りから見ると、「なんだ、こいつ、みーんなのこと知ってんだな」って思うらしい。ところが、こっちからすれば、どの「集まり」に出ても、「知らん人」が半分はいる。次から次へと湧いてくる感じ。


1年くらい経ったとき、相変わらず、目標は「サンフランシスコ周辺にいる日本人ぜーんぶと知り合いになる」ことだ!と言い続けてた。すでに、実現不可能だとは知りつつ。だけど、周りの人は、私のことを「何十年もアメリカにいて、みんなのことを知っている」って思い始めたらしい。(そんくらい、あつかましく見えたらしい。)こういう認識のギャップはおもしろいね。


じゃあ、肝心の、「なんでこんなことしてたのか?」ってこと。


中山さん(http://d.hatena.ne.jp/taknakayama/20080404)の言葉を借りれば*1

人間、限られた持ち時間の中で森羅万象に通じるわけにはいかないので、捨てる領域がある

ってところ。


渡米前、限られた時間で何をするべかな、と考えたあげく、ふたつのことを考えた。

  1. おそらく、アメリカに来たら、できるだけアメリカ人と友達になる、ってのがモデルだろー。ならば、それはやめときましょ。
  2. おそらく、サンフランシスコ周辺にはいろんな日本人が来てる。年齢も、職種も、考え方も。そーんな多様な人とぜーんぶ知り合えたら、日本の縮図が分かるかもしんない。

という流れで、「サンフランシスコ周辺にいる日本人ぜーんぶと知り合いになる」って目標になったわけ。そんで、さっき話した巨大な誤算として「母体数が大きすぎて、ぜーんぶと知り合いになれんぞぃ」ということに直面したんだけど、実を言えば、こーんなのは大した誤算ではなかった。


私がアメリカで直面した最大の誤算は、

サンフランシスコ周辺に来てる人たちは確かに多種多様なんだけど、日本の縮図とは言えないよーな、変わった人が多すぎた(とくにシリコンバレーと呼ばれてるヘンテコな地域に生息する人たち)

ってこと。もちろん、これは結果、良い誤算になった。アメリカで会った「変わった人」の話はそのうち書くね。


ってんわけで、結局何が言いたいのかって言うと、「誤算はあったし、目標未達成だったけど、日本人大作戦は、結果大成功と言えるんじゃないかな。そんで今、日本では、また別の大作戦を遂行中だよーん。どんな誤算が待ってるか、楽しみだね」ってこと。

*1:ちなみに、現在「NARUTO」の第5巻です。